2023年2月25日 地元のお店など(日々雑感)
先週、久々に地元のお店をいくつかハシゴしたことを書いた。ぼくの自宅は埼玉県東部にあり、いわゆる地方都市としてごく普通の街という感じだ。もちろんスーパーやホームセンター、コンビニなどがあちこちにあり、生活するのに何ら不便は感じないが、クルマは必須だ。歩いて行けないことはないがいくつかの店を回ろうとすると時間はそれなりにかかる。
ここ数年ほど街の状態を観察していたが、とにかくチェーン店が増えた感が強い。逆に個人商店でシャッターが閉まったままの店が増えてきた。後継者難と商売の難しさが合わさった結果だろう。もともと地元の商店街は端から端まで行くと生まれてから死ぬまでの必要なものが全て揃うほどバリエーションに富んでいたが、それが次第に衰えてきたわけだ。
その結果、自分の生活に変化が出たかと言われると、じつはそうでもない。もともと買い物に関しては個人商店を使うことはほとんどなくて、大型店ばかりでほとんど用が済んでいたからだ。
ただし、外食に関しては少なからず変化が出てきた。たまの休みに地元で外食をしようとしても、ときどき行っていた店が廃業していたなんてことが増えたのだ。理由は前述の繰り返しになるが商売がうまく行かないことと後継者難だと思われる。都内へ通勤するサラリーマン家庭のベッドタウン的な街でもあるから、
個人商店同士ならいざしらず、サラリーマン家庭はまず平日にはそういうお店で食事することはない。週末に集中すると週7日のうち土日だけ忙しくて残りの5日は客が来ないという状況が容易に想像できる。これでは商売として立ち行かないことは明白だろう。そんな事情で個人の飲食店がどんどん減っていき、代わりにチェーン店がその需要を引き受けていると思われる。
もう一つ、ネット通販などの拡大が著しいことが上げられる。店頭で買えるものがネット通販でも簡単に買える時代になって久しい。画期的だったと思うのはネットで購入して実際の店頭に配送してもらうと配送料が無料というパターンだ。地元の店頭で品切れでも日を改めれば入手することができる。これはとても有効だが、特に衣服などに多い。通販でもヤフオク等でも送料がけっこうな負担になるので、それを避けられるのは大きな魅力なのだ。
ここまで書いていて思い出したのは、書店の減少である。これは正直困っている。以前は大型書店のチェーン店、比較的大型の書店とその支店、個人商店の書店と徒歩圏内に4つもあったのだが、現在残っているのは比較的大型の書店のみとなった。その書店は地元の学校に納入する役目を負っているから何とかやっていけるという話を聞いたことがあるが、それでも支店を畳む必要があったわけだから、内情は決して楽ではないと思われる。
書店にはときどきふらりと立ち寄っていた。特に買いたい本がなくても店内を歩いていたらこれはと思う本が見つかったりすることもよくあった。リアル書店でないとそういう楽しみが得られない。これは正直言って残念である。そういう意味では本に限らずAmazonや楽天は個人商店にとって脅威であるのは間違いないだろうね。
一方、仕事量が増え続けているのは流通だろう。ヤマト運輸などの配送業は特に大変だと思う。普通に配達するだけでも大変なのに、不在になったりすると再配達の手間が生じる。やむを得ない場合もあるが、再配達でも受け取れない事態も珍しくない。最近は宅配ボックスやコンビニ受け取りなどの手段も増えてきたので、ぼくもできるだけそういう手段を使い、配送業者の方に迷惑をかけないように注意している。
前述の通販で買って最寄りの店頭まで配送することにしても結局が配送業者が運ぶことになるのだから、配送業者のみなさんはまさに物流の要と言えるのだ。感謝しないとね。
とりとめもなく書いてきたが、埼玉県郊外の地方都市である我が地元も、いつの間にか個性の乏しい街になりつつある気がする。それは特徴のある店が減ってチェーン店が増えたからだ。首都圏でもそうなんだから、もっと地方の街ならさらに顕著だろう。都市部への人工集中の弊害は以前から話が出ているが、これから先はいったいどうなっちゃうんだろうね。