2022年5月7日 バグトラックを考えてみる

2022年05月07日

バグトラックとは、青森のビルダーが造っている軽トラ用テントのことだ。荷台にテントを設置できるよう、フレームとテント生地がセットになっている。手作りということもあり、価格は約30万円とけっこういいお値段だが、手作りだけにもし破れたりしても安価で修理ができたり、耐候性もかなり優れているという定評がある。高価でもテントはテントなので、コスパとしては微妙なところもあるが、ルーフテントを買っても似たような価格、もしくはそれ以上になる場合もあるし、シェルを背負ったキャンピングカーははるかに高価になるので、一考の価値はあると思う。

考えられる欠点は、まず防犯の面。せいぜいファスナーの取っ手部分に南京錠的なものをつけるくらいしか策がない。なんせテントだから、本気で来られたらひとたまりもない。次に、テントだから夏は暑く冬は寒い。これは断熱材を装備したキャンパーとは比べようもない。さらにはテントだから劣化を防ぐためには屋根のある駐車場が必須だろう。繰り返すが価格の面でも決して安くはない。通常のキャンプでかなり高級なテントを買ってもこんな高価なものは珍しいくらいだが、クルマのオプションと考えれば、このくらいの価格のものもさほど珍しくはないと言えるかも知れない。

逆に利点は、テントとフレームだから軽量なこと。現在の軽トラにはターボの設定がないから、重いシェルを背負った軽キャンパーは走行性能はかなり我慢が必要になるが、バグトラックはややしっかりした幌というレベルの重量だから、極めて軽い。これは非力な軽トラのNAエンジンの走りにとってはかなり優位になる。またあくまでも積載物扱いだから、設置したままで車検が取れる。あとキャンプに行く場合はテントの設置が不要になるし、バグトラックを利用してタープなどの設置もやりやすい。またテント部分が雨天で濡れても、設置したまま乾かせば済む。テントの設営と撤収が省略できるのは地味だが大きいメリットだ。また内部がフレームだけなので室内が広く取れること、カスタマイズがやりやすいこともメリットだろう。軽トラの荷台だから鉄板むき出しだし、磁石を使ったり、小物を駆使して収納を作ることも容易だ。アイデア次第で無限にやれるだろう。

ルーフテントも考えたことはある。クルマの種類を選ばず、いったん設置してしまえば展開も簡単だし、居住性もいいというメリットはあるが、車高と重心が高くなるから屋根付き駐車場が使えない場合も増えるだろうし、走行性能もかなりスポイルされてしまう。風切り音も出るかも知れない。さらには重量があるからいったん設置したら外すのも再度付け直すのも大変で、一人ではとても無理だ。

バグトラックが高価なので、普通の軽トラの幌ではどうかと考えたこともある。価格的には10分の1くらいで済むものもあるが、あくまでも荷室用なので窓すらないものがほとんどだ。雨天のときなどは日中も荷台で過ごすだろうから、そこが真っ暗なのは嫌だ。暗いのは明かりをつければいいが、窓がないと風通しも良くないから、どう考えても快適に過ごせそうにない。そう考えると、いくら安くても買う気になれない。

荷台に普通のテントを乗せればいいという考えもないわけではないが、設営と撤収が必要なのは変わらないし、雨除けがないと荷物を運ぶ際に濡れてしまう恐れがあるから、やはり荷台用の幌は必要になる。だったら最初から荷台すべてを覆っているバグトラックのほうが話が早いし、幌を設置して内部にテントを張るのは無駄な手間だと感じる。

今までクルマを選ぶに当たり、いろいろ考えてきた。軽キャブコンは重いので非力だし、軽バンコンはターボもあるが燃費も走りも乗り心地も乗用車系に比べるとやや劣る。乗用車系は走りも燃費も文句なしだが居住性が低い。要はどれも一長一短なのだ。現在は居住性に目をつぶって乗用車系のスラ吉くん(N-BOX SLASHターボ)と初代ハスラー4WDターボJStyleⅡに乗っているが、寝るだけなら乗用車系のこの2台でも全然イケるので、いまのところはこの2台で足りている。では軽トラにバグトラックはどうかと言うと、軽トラだからその走行性能、乗り心地や燃費に関しては軽キャブコンに準ずるわけだが、重量が段違いに軽いことと、シンプルなだけに室内が断然広いことは特筆に値するし、荷台にテントを張りっぱなしにできるわけだから、内部はキャンプギアを設置したままにもできる。言わばテントサイトをそのままそっくり移動できるのだが、その点は軽キャブコンでも軽バンコンでも同様で、乗用車系だけそれができない。逆にそれだけを我慢すれば快適な走りと経済性を味わえるわけで、現在はそっちを重要視し、乗用車系の2台に乗っているのだ。

このように相変わらず悩み続けているが、このままずっと乗用車系に乗り続けるかも知れないし、あるいは前述の他の車種に乗り換えるかも知れない。その場合はトータルの出費などを考えて、軽トラとバグトラックの組み合わせも有力候補の一つであると思ったのだった。具体的にハイゼットジャンボを中古で仕入れて青森まで行き、バグトラックを購入して設置してもらうというのもできるからね。

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