YAMAHA FG-600J
FG-600J #50605
Martin を手に入れるまで、abu のメインとして働いてくれたギター。
新品で入手してずっと所有し続けているのはこのギターだけですし、初めてトップが単板のギターを手にしたのもこの黒ラベル期のFG-600Jでした。
ちなみにトップはえぞ松、サイド・バックはハカランダ(ニューハカランダという説も)で、バックは単板、サイドは合板のようです。
高校時代、入学直後に手に入れ、それ以来ずっと一緒にいるギターで、もう1本の愛機だったFG-250(放出済み)の物足りない部分を補ってくれたのもこのギターでした。
ネックの形状はFG-160よりはいくらか細いのですが、他のブランドのギターに比べたらやはり太め。この形状が手にしっくり馴染み、練習するのにも疲れにくいのでとても気に入っています。
K駅前にあった YAMAHA の音楽教室にぶら下がっていたものを新品で購入したんですが、ボディの大きなこのギターを試奏したときの衝撃はいまでも忘れません。コードをじゃら~んと弾き降ろしたときのバランスの良さ、豊かな音量、クリアなよく伸びる音。感動しました。いまだにそのときの衝撃がはっきりと記憶に残っています。
トップ単板とはいってもたいした装飾もなく、サイド・バックの塗装もサテン仕上げのため非常に地味です。このため、見た目の高級感というようなものはまったくといっていいほどありませんでしたが、あまり外観を気にしない性格にもマッチしたのか、この上ない愛機として大活躍してくれました。
ちなみに、当時同じくらいのお金で MORRIS を買っていたら、さぞかし派手な装飾のギターが買えただろうと思いますが、個人的にまったく興味はありませんでした。
現在は Martin がメインになったこともあって、YAMAHA の出番はめっきり減りましたが、保管には気を使い、いつでもコンディションは万全にしてあります。何よりも青春時代を共に過ごし、新品時から現在までずっと長いこと自分一人で育ててきたギターはこれ一本だけなので、生涯手元に置いておきたいと思うギターです。
余談ながら、このギターを買ったとき、同じ音楽教室に、FG-500Fという型番の、同じ YAMAHA のフォークタイプのが3本もあって、それもなかなか良かったんですけど、予算が1本分しかなかったので断念したことを今でも残念に思っています。
できれば買いたかったなあ。FG-500F、その後ほとんど見たことがないので、いまでも未練たらたらですが、実際に手に入れたとしても使い道がなさそうです。 (笑)
現在は Martin の陰に隠れてあまり出番がないこのギターですが、たまに取り出して弾いてみると、懐かしさと共にコードバランスの良いさわやかな音が出てきます。もう30年以上も一緒に過ごしてきた年月を感じつつ、つい撫でてやりたくなる、愛着のあるギターです。
(最終更新 2005.10.15)